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特集2. デジタルマーケティングの推進で顧客提供価値の最大化を目指す

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ハピネットグループは、長期ビジョン「エンタテインメントの可能性を追求し、“from”ハピネットで世界をワクワクさせるクリエイティブカンパニー」の達成に向け、デジタルマーケティングを推進し、顧客提供価値の最大化および業務効率化に努めています。

Web・SNSマーケティングの推進による競争力の強化

全国の大型商業施設を中心にカプセルトイ専門店「gashacoco(ガシャココ)」を運営するなど、カプセルトイはもちろん多くのトレンド商品を扱うハピネットグループは、ユーザーニーズの把握やプロモーション力の強化に向けて、gashacocoやハピネットオンライン(ハピネットが運営するECサイト)、ハピネットの企業サイトを訪問したユーザーを分析するWebマーケティングを推進しています。

具体的には、Google社が提供するアクセス解析ツール「Google Analytics」(以下、GA)を導入し、サイト訪問者を可視化・分析することで、ニーズに合致する企画およびキャンペーンの実現につなげようとしています。同時にGAの活用に向けてサイト担当者のGAナレッジの向上に取り組み、社外のアクセス解析士による社内研修の企画・実施などを通じて、GAの機能や基本操作の共有を行いました。またGAデータ分析を誰もが手間なく活用できるよう、BIツール※を活用した定型レポートの作成および提案を行い、GAデータを用いた施策の立案や効果検証を行う体制づくりに取り組んでいます。

  • ※ BIツール:企業が持つ大量のデータを集約・分析・可視化するツール。
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データサンプル
Google Analyticsを活用してサイト訪問者を分析。その分析データを基に実施した施策の効果検証を検討。

また、Googleマップにおける gashacoco各店舗情報のアクセスデータと、店舗で計測した「来店者数」などをかけ合わせた分析レポートを作成。店舗ごとの特徴に沿った施策の立案につなげています。

他にもSNSの投稿や反応を施策や意思決定に生かしていけるよう、ソーシャルリスニング機能を持つSNSツールを導入するとともに、SNS運用を安全・確実に行う体制を推進するため、各部門で異なっていたSNS運用体制の標準化を図っています。

グラフサンプル
Google Mapの表示回数と来店者数の相関関係を分析し、店舗別来店施策を強化。

AIを活用した需要予測の効率化・高質化

トレンド商材を扱うハピネットにとって、需要予測は過不足のない受注発注の実現に欠かせません。しかし、人の手による需要予測は、データの収集・加工・集計といった、意思決定の前準備に多くの時間を要することや、予測が担当者の経験や勘に依存してしまうことが課題でした。

そこで、需要予測にAIを活用しました。過去実績だけでなく、お客さまの評判やSNSなどの幅広いデータを自動で収集・加工し、映画や玩具の需要予測モデルを作成しました。さらに暗黙知となっているさまざまな判断因子をAIモデルに反映させることで、予測精度の向上を図っています。

データに基づく高精度な需要予測が可能となったことにより、欠品による販売機会の喪失の改善や顧客満足度の向上だけでなく、過剰在庫の改善や廃棄ロスの削減、そして業務の属人化の解消や担当者の業務負担の軽減にもつながっています。

グラフサンプル グラフサンプル
映画・玩具需要予測モデル

担当者の声

(株)ハピネット 情報システム室 ビジネス・イノベーション部 ICT企画チーム 櫻井 里咲

グループ全体にデジタル活用の輪を広げ、「クリエイティブカンパニー」の実現を目指す

私が所属するビジネス・イノベーション部は、システムやITを手段として活用し、各部門と共創しながら業務や事業を改革していく、攻めのDX推進部門です。ビジネス・イノベーション部から各事業部、そしてグループ全体にデジタル活用の輪を広げ、「クリエイティブカンパニー」の実現を目指しています。

本取り組みにおいては、担当者がGAをはじめとするデータを活用できるよう、ナレッジの共有やサポートを行いました。はじめはセミナーや展示会に出席したり商談を重ねたりする中で、とにかく情報収集を行い、GAなどの知識を広げることに注力しました。その後は担当者との会議や会話からニーズ・課題を汲み取ることに注力し、自分の知識の中から「何か役に立てるものはないか」とアンテナを張りました。

まだまだ取り組むべき領域や課題はたくさんありますが、「クリエイティブカンパニー」を達成するために何が大切で、何が必要かを常に考えながら、デジタルマーケティングを継続して推進していきます。

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櫻井 里咲

(株)ハピネット 情報システム室 ビジネス・イノベーション部 ICT企画チーム 永岡 哲也

創り手の想いのこもった商品や作品を無駄にしないために

AIを活用した業務効率改善や予測精度の向上など、各部門とのコミュニケーションを図りながら、データサイエンスとビジネス課題をマッチングさせて解決策を企画するのが私の役割です。

AI需要予測については、まずは小さくても事例をつくることに注力しました。AIは業務担当者にとってイメージしづらいものです。具体的な事例で価値を説明できるように進めていくことを意識し、どのようなデータを活用してどのように予測・分析するのかを、担当者とのコミュニケーションによって細かく調整しながら、テストや検証を繰り返していきました。

環境への配慮はもちろん、創り手の想いのこもった商品や作品を無駄にしないためにも、需要予測の精度向上に努めていきたいと思っています。

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永岡 哲也

デジタル接点とアナログ接点の双方からお客さまへ提供する価値を追求

ハピネットはすべての人にエンタテインメント≒楽しみ・ワクワクをお届けすることを目指し、マテリアリティに「商品・サービスを通じた幸福で豊かな暮らしへの貢献」「デジタルトランスフォーメーション」を掲げています。デジタルマーケティングの推進は、デジタル活用を通して事業の価値を高め、お客さまの想いや願いに寄り添う企画を実現するための手段のひとつです。

事業領域の拡大とサステナビリティ経営の実現を目指すなかで、今後もデジタル接点とアナログ接点の双方からお客さまへ提供する価値を追求していきます。

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